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MORNING TALK

朝の心

どれだけ愛を注いだか

2010.05.25
朝の心

 マザー・テレサがノーベル平和賞を受賞する24年も前のことです。一時期,マザー・テレサのところに砂糖がまったく入らなくなり,何千人もの孤児,病人,貧しい人たちに砂糖を分け与えることができなくなったことがあります。しかし,このことはすぐに報道され,多くの方からたくさんの砂糖の寄付がよせられました。そんなある日のこと,4歳の小さな男の子が両親とともにマザー・テレサに会いにやって来ました。その子は,手にしっかりと握りしめていた砂糖の入った小さなビンを,マザー・テレサに差し出しました。それは,その小さな男の子が三日間,自分が食べるのを我慢してためた砂糖でした。
マザー・テレサは,ノーベル平和賞の受賞スピーチをはじめ,世界中至るところでこの話を次のように語っています。「その小さな子どもがくれたものは,それを私たちが貧しい人々に分け与える時に,計り知れないくらい大きなものとなって,彼らの手に渡ることでしょう。私は,その子どもから本当に大切なことを学びました。この幼い子どもは大きな愛で愛したのです。なぜなら,自分が傷つくまで愛したからです。この子どもは私にどのように愛するかも教えてくれました。大切なことは,いくら与えたかではなく,与えることにどれだけの愛を注いだか,であると。」
さて,口蹄疫の被害によって苦しんでいる多くの方々のために,生徒会を中心にわたしたちも明日から募金による協力をすることになりました。何億円という損害を受けた方々にとって,わたしたちにできる協力は本当に微々たるものです。それでも,この男の子のように,何かを犠牲にして愛を込めて募金をするならば,きっと大きな協力になるのだろうと思います。「大切なことは,いくら与えたかではなく,与えることにどれだけの愛を注いだか」なのです。

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