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MORNING TALK

朝の心

新年度を迎えて

2011.04.25
朝の心

ドン・ボスコの学校に、きわめてまじめなそして大志を抱いた少年が入学しました。彼は大きな夢を持っていました。その夢の実現のために、当時の多くの人がそうしていたように、かなり厳しい生活をやりはじめました。脇目も振らず、誰とも係らず、一心不乱に目標に向かって歩み続けていました。そういう少年を見守り続けていたドン・ボスコは、その少年を呼び出し、助言を与えました。
「本当に、その夢を実現したいのかい。君が歩んでいる道は間違っているよ。夢の実現のための良い方法を教えてあげよう。」「まず、今の生活をやめなさい。自分の部屋のベッドで体を休め、十分な睡眠を取りなさい。三度三度の食事をしっかり取りなさい。友達と一緒に外で遊びなさい。何よりもいつも快活に、喜びを持って歩みなさい」
ドン・ボスコは、その少年の体や心が求めている声を聞き、一番適切なことを伝えたのです。その少年はドン・ボスコのことばを受けとめ、それを実行に移し、次第に元気に過ごし、若くして望んでいた夢を実現しました。
夢の実現の方法は様々ですが、一番大切なことが時折抜け落ちてしまうことがあります。それは心も体も元気な状態にすることです。
目的のために全てを捨てる人がいますが、それは間違いです。私達は人との係わり合いの中で、足りないものを補い合って生きています。心と体にゆとりを与えるために、誰かと遊ぶこともあります。一日に1回は太陽の光を帯びて、体のリズムを整えてきました。ドン・ボスコは、そのことを知っていたので、心が壊れていく少年に助言を与えたのです。みなさんは無理をしていませんか。ドン・ボスコのこの助言を守って歩んでほしいと思います。そしていつも快活に、喜びをもって歩んでください。

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