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MORNING TALK

朝の心

私の隣人とは誰ですか。

2011.09.08
朝の心

「私の隣人とは誰ですか。」これは聖書の1節です。これに対してイエスは「良いサマリア人のたとえ話」で答えます。憎しみを持ち互いにいがみ合っている相手でも、助けを必要としているならば「良いサマリア人」のように助けるよう促しています。実はこの話にはもう一つの教えが含まれています。けが人を見て通り過ぎた神殿に仕える祭司やレビ人のように、掟や縛りを大切にしすぎて、命や人を大切にしないような人になるなという教えです。私達は掟や法を楯にして、自分の立場を守るために無闇に線を引くことがあります。どういう事情があろうとも、線を引いて弱者を見捨てることをしないように促しています。
かつて第二次世界大戦中、リトアニア駐在領事代理であった杉原千畝は苦悩の末、イエスのこの教えに従って決断しました。当時の日本政府の方針に反して、多くのビザを発行し、日本を経由して安心できる国へ逃れる道を開きました。役人であった杉原には祭司やレビ人のように振舞う選択肢がありましたが、助けを求める人々の声に応えて決断したのです。
 ナイチンゲールは戦場で敵味方の区別なく傷ついた兵士の手当てをしました。マザー・テレサは宗教や人種に関係なく、インドのスラム街で死を待つ人に人間の尊厳を確保しました。彼らもまたイエスの声に応えて決断したのです。
 さて、あなたはイエス・キリストのどのような声が聞こえますか。
「あなたの隣人を自分のように大切にしなさい」

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