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MORNING TALK

朝の心

貢献

2016.09.21
朝の心

文化祭・体育祭が終わりしばらくたちました。学校内の雰囲気も少し落ち着いたものになりましたね。
皆さんが取り組んできたこれらの行事は、もちろん中心になってみんなを率いている人もいますが、何よりも生徒みんなの協力が欠かせません。一人ひとりがどのように協力していくのか、ここが一つの課題になったのではないでしょうか。
例えば、自分が目立つためだけに競技や出し物に協力する。これはどうでしょうか。もしかしたらその人のずば抜けた能力によって、チームに勝利をもたらすかもしれません。しかし、その人は自分が活躍できないような場面、影に隠れてしまうような場面では、一切関わろうとしないでしょう。ましてや他のチームメートの応援などしないかもしれません。それは、その人の関心が自分だけにしかないからです。心理学者のアドラーはそのような人を「共同体感覚の欠如した人」と呼びます。そのような人は自分の存在の間違った意味しか見出すことができません。
アドラーいわく、「人生の意味は貢献、他者への関心、協力」にあるのだそうです。いろいろな形で私はみんなの「ための」存在になれる。その感覚が社会を生きていく中でとても大切なのです。独自の特殊な能力を発揮する人、みんなを盛り上げて応援する人、地道に影の仕事をこなす人、いろいろな形の「貢献」があります。繰り返しますが、大切なのは私がみんなに「貢献」したい、誰かのための存在でありたいと思うことです。
8月初めに行われた「アジアン・ハイスクール・サミット」。インド・中国・タイからの代表の皆さんが、自己紹介で自分の夢について発表しました。そのとき印象に残ったのは、彼らが口々に「将来、私はこれから学ぶことで、自分の国に貢献したい!」と語っていたということでした。今の皆さんに、そのような大きな目標が持てるでしょうか。自分の得・自分の利益という狭い世界から出て、もっと大きな仲間に貢献できるような自分になっていこう、そんな気概のある日向学院生に皆さんにはなってほしいと思います。まずは、今の自分の仲間からです。

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