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MORNING TALK

朝の心

今日もすてきな一日だった

2017.11.11
朝の心

「今日もすてきな一日だった」。

昨年の熊本・大分地震で亡くなった大久保重義さんの日記は、この一文でしめくくられることが多かったそうです。サツマイモ農家を営んでいた大久保さんは、50年以上も日記をつけていました。しかし、あの震災によって築50年を超える木造2階建の下敷きになり、不幸にも命を落としてしまったのです。83歳でした。

それから約1か月後のこと、全壊した自宅を解体している時、大久保さんの日記が出てきました。大久保さんの奥さんは日記を読みながら「今日もすてきな一日だった」と繰り返しつづられている言葉をその都度かみしめ、重義さんが、家族と一緒に過ごせることに幸せを見出していたのだと気付いたそうです。今では奥さんが代わりに日記をつけています(読売新聞4月16日参照)。

私は自分の生活を振り返るときに、「この仕事ができるのは、この人と関わっていけるのは、この体験ができるのは、あとどれくらいだろうか」と、別れや終わりの日から逆算して考えることがあります。「この生徒たちが卒業する日まで、あとどれくらい関われるかな」、「あと何日で終わるのかな」、時には「これで最後かもしれない」などと思いをめぐらせます。そうすると、「今、優先すべきことは何か」、「後回しにできるものは回して、今しかできないことは何なのか」という答えが出てきます。

そもそも私たちは生まれた瞬間から、死ぬ時へのカウントダウンが始まっているのです。そう考えると、今日の自分の振る舞いや過ごし方はこれで良かったのかと反省させられます。大久保さんのように、一日の終わりに「今日もすてきな一日だった」と言えるような毎日を過ごしていければと思います。

皆さんは今、まわりの友だちや家族らとの関わりを、また今日体験することや学ぶこと、新しい出会いや発見を、かけがえのない事として受け止めているでしょうか。一日一日を「今日もすてきな一日だった」と心から思えるよう、大切に積み重ねていきたいものです。

華道同好会の作品(押川凛さん3‐2)asa.jpg

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