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MORNING TALK

朝の心

時が来れば

2009.02.06
朝の心

昨日の朝日新聞「天声人語」は、福井県丸岡町(現坂井市)が毎年行っている「一筆啓上賞」についてのものでした。これは毎年、あて先やテーマを決めて「日本一短い手紙」を全国から募っているものです。
 初めて募集が行われた1993年のテーマは「母へ」でした。その中の一つ32歳男性の作品です。

 「若い日あなたに死ねと言った、あの日のわたしを殺したい」

 若気の至りで母親に暴言を吐いた、その自分を悔やんでいるという作品です。誰にでも思い当たる節があるのではないでしょうか。
 人にはある程度年齢を重ねなければ見えてこないものがありますが、よく分からないものであっても、それを忘れないようにしておくことが大切なのだと思います。先ほどの作品でいうと、自分が母親にたいしてひどい言葉を投げつけたこと、その時の自分の気持ちを忘れないでおくということです。そうすればいつか必ずその出来事の意味が分かる日が来るはずなのです。
 聖母マリアは、少年時代のイエスの行動が理解できないことがありました。でもそんなときも彼女は「これらのことをすべて心に納めていた」と聖書は記しています。
 わたしたちには、分からないことや理解しがたいこと、頭では分かっているけどどうしようもないことなどがたくさんありますが、そういうことを忘れずに心に納めておきましょう。そうすればいつかその意味が分かるときが来るはずです。

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