MENU

閉じる

閉じる

MORNING TALK

朝の心

聖ペトロと聖パウロ

2012.07.02
朝の心

写真

教会では今日6月29日が、聖ペトロと聖パウロの祝い日にあたっています。
聖ペトロはイエスの弟子の中でもリーダー的な存在で、イエスが亡くなった後、教会の指導者として人々を導き、土台となった人です。また聖パウロは、ユダヤ人たちだけに伝えられていたイエスの教えを外国まで教え伝える人となり、キリスト教が全世界に広がっていくきっかけとなった人物です。
実はこの二人、最初から優れた人物だったわけではありません。聖ペトロはイエスがまだ生きている時、イエスの次に一番偉いのは誰かと弟子たちの間で議論し、自分が一番弟子であることに自信を持っていました。しかしイエスが捕まった時、怖さのあまり「イエスなんて知らない」と3度も言って裏切り、人目もはばからず大泣きしました。聖パウロも、はじめの頃は自分が正しい人間だと思い込み、キリスト教徒を率先して迫害していました。しかし、彼がしていたことは神の目から見れば全く反対のことで、目が見えなくなるほどイエスから衝撃を与えられます。
 では、どうして彼らはキリスト教を代表するような偉大な人物になったのでしょうか。それは、二人とも今まで思いもしなかったことにぶつかったとき、初めて「自分の弱さ」に気付き、また「自分の小ささ」を悟ったからです。 以来彼らは、自分の力を過信せず、傲慢にならず、神の助けを借りて、いや、むしろ神の助けなしには何もできないという気持ちをもって人生を過ごしました。それゆえ聖パウロは「私は弱い時にこそ強い」(Ⅱコリント12・10)と言いました。そして、今では教会で代表される人物となったのです。
「あらゆる罪は傲慢からくる」とは聖アウグスチヌスの言葉です。自分の力を過信することなく、何事にも常に謙虚な気持ちで取り組む姿勢が大切だと思います。今、ちょうどテスト前の期間です。傲慢、過信、あるいは根拠のない楽観主義はやめて、しっかりと自分を見つめ、謙虚になってテストに臨んでほしいと思います。

写真は校長室にある華道部(高校)の作品
皆川理沙さん(1-1)、金丸侑樹さん(1-1)

閉じる