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MORNING TALK

朝の心

聖母月の終わりにあたって

2013.05.31
朝の心

聖母月の終わりにあたって、聖母マリアにまつわるいくつかのお話をしたいと思います。

一つ目は福音書からのお話です。
 イエスと母マリアは、ガリラヤのカナというところで結婚式のお祝いに呼ばれました。祝いの席で欠かすことのできないのは、お酒です。イエスの国では葡萄酒が飲まれていました。しかし、この大切な祝いの席で、葡萄酒が足りなくなったのです。給仕する人たちは大変困りました。その困っている様子にいち早く気付いたのが、祝いに呼ばれていた聖母マリアでした。そこで聖母マリアは、イエスに葡萄酒が足りなくなったことを告げます。それを聞いたイエスは、水を葡萄酒に変える奇跡をおこなうのです。

 二つ目は、ドン・ボスコの後継者であるフィリッポ・リナルディ神父のお話です。
彼は「声以外はドン・ボスコにそっくりだ」と言われた人物で、サレジオ会の四代目の総会長になりました。彼は、困った時や苦しい時、あるいは特別な助けを願いたい時、その苦しみや願いなどを紙に書いて、聖母マリアのご像の下に置いていたそうです。すると、いつの間にか抱えていた問題が解決できたというのです。

 ドン・ボスコが何かを始める時に口癖のように言っていたのが「さぁ聖母マリア様、いっしょに始めましょう!」という言葉でした。ドン・ボスコは様々な大きな活動を成し遂げましたが、金銭的にも人材的にも、決して豊かだったわけではありません。むしろその反対で、いつもお金がなく人手不足にも困っていました。それでも大きな教会や学校を建て、その活動は世界中へと広がっていきました。人々がそんな彼の偉大さをたたえるなか、彼は決まってこう言いました。「これらはすべて聖母マリアがなさったことです」と。

 聖母マリアというお方は、私たちが必要なことにすぐに気付き、父である神に取り次いでくださる方です。そして、いつも私たちを守ってくださる方です。聖母月の終わりにあたり、もう一度、サレジオの伝統である聖母に対する信頼を深めましょう。

写真
写真は華道同好会の緒方華那さん(3−A)・ 川野清楓さん(3−C)の作品

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