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MORNING TALK

朝の心

2014.04.25
朝の心

4月も終盤に入りました。新しいクラス、新しい環境の中、みなさん順調に学院生活を過ごしているでしょうか。
今週の日曜日は、キリスト教ではとても大切なお祝いでした。おそらく宗教(人間学)の時間に聞いたと思いますが、イースター、復活祭でした。神の子イエス・キリストが人類の罪をあがなうために十字架上で命をささげ、3日目に復活したことを記念するお祝いです。この時期には、過去の自分について見直し、新たな自分を生きるために、希望をもって歩み始める決意を持つように勧められています。
皆さんも、新学期が始まる段階で、それぞれに「目標」というものを立てたのではないでしょうか。どんなことにおいても高みに達する人は、大きな理想と明確な目標を持っているものです。
先日、小惑星探査機「はやぶさ」のエンジンを作った國中均さんのドキュメンタリーをテレビで見ました。彼は小さいエネルギーでも長時間移動できるようなイオンエンジンというものを開発した方です。開発に当たっては何度も実験に失敗し、周囲からは研究費のむだ使いだ、研究室のごくつぶしだと言われ、気を落とすことも何度もありました。それでも彼は、いつかエンジンを完成させて探査機を小惑星「いとかわ」に送るんだという強い信念と目標を持ち続けました。その結果、イオンエンジン開発に成功し、数々のトラブルはあったものの、見事「はやぶさ」は小惑星「いとかわ」から帰還したのでした。
わたしたちが歩み始めたこの一年ですが、皆さんは皆さんの先にある目標をはっきりと見据えているでしょうか。
ギリシア語でわたしたちが犯してしまう「罪」のことを「ハマルティア」と言います。これは別の訳し方をすると「的を外す」という意味も持ちます。神様が置いてくれた的、つまり目標を外してしまったときに、わたしたちは罪を犯してしまうことになるのです。
わたしたちが、的を外し、目標を見失って、どこへ行けばいいかわからず、漂いながら時を過ごすのではなく、多少の寄り道をしたとしても、目指すところへ強い気持ちをもって近づく努力をするなら、今年度の終わりにはわたしたちは大きく成長していることでしょう。
この一年の皆さんの歩みに、神様が大きな力添えをしてくださることを祈っています。

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