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MORNING TALK

朝の心

ひまわり

2014.06.26
朝の心

  今週、全クラスにある花の種を配ります。それは「ひまわり」。夏の代表的な花ですね。
今年8月16日から全世界でスタートするドン・ボスコ生誕200周年の祝いの、日本でのシンボルが「ひまわり」となったのです。
 そう決まったのには、次のようないくつかの理由があります。
ドン・ボスコが「ひまわり」の咲きほこる夏まっ盛りの8月16日に生まれたことが、一つ目の理由です。二つ目は、空のてっぺんに向かって咲く「ひまわり」からは、いつも神に目を向けているイメージを抱くことができ、ドン・ボスコの精神である明るさや喜びが表されていることです。また「ひまわり」がひとつ咲くと、そこからたくさんの種が取れ、翌年にはその種の数だけ次世代の「ひまわり」が咲きます。ドン・ボスコの精神があちこちで芽生え、次々に無限に広がっていく喜びが、そこには感じられます。
また、「ひまわり」には震災復興の絆の意味も込められています。実は今、校内で育ち始めた「ひまわり」には、宮城県で被災した坂元中学校で育ったものがあるのです。
坂元中学校は、大震災が起きる前から全校生徒で「ひまわり」の栽培を行っていたそうです。ところが大震災に見舞われ、「ひまわり」の植栽が途絶えそうになりました。そこへ、復興支援に訪れた自衛隊員の方々がその話を聞き、生徒に代わって「ひまわり」の種を蒔いたそうです。やがて夏が訪れ、「ひまわり」たちは何もなかったかのように芽を出し、すくすくと成長し、花を咲かせます。雑草も負けじと伸びていきましたが、震災後の後片付けで、生徒も教職員もなかなか「ひまわり」の手入れに手が回らない日々が続きました。
そんな折、復興支援で宮崎県から派遣された何人かの教員たちが自衛隊員の気持ちを受け継ぎ、「ひまわり」がもっと育つようにと、暑い中、除草作業をしました。その中には蔵留先生の旦那さんもおられました。こうして多くの人々の思いが込められた坂元中学校の「ひまわり」の種は、蔵留先生の旦那さんを通して学院にももたらされ、元気に芽を出し、今、すくすくと成長しているというわけです。
 このように、これから皆さんに配る「ひまわり」には、ドン・ボスコ生誕200周年への祝福と、震災復興への願いの気持ちが、強く込められています。
 「ひまわり」には、「あこがれ」とか「私はあなたを見つめています」という花言葉があります。学院生としてドン・ボスコの精神に「あこがれ」、つねに「神の心に目を向け」、明るく、喜びをもって毎日を過ごしていきたいものです。そして、遠く離れていても震災で被害に遭われた方々の心に寄り添い、ともに明日を見つめようという願いを込めて、みんなで「ひまわり」を育てていきましょう。


写真
写真は華道同好会
井料田朱那さん(2−3)、中八児彩さん(2−2)、檜垣綾香さん(2−2)の作品

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