MENU

閉じる

閉じる

MORNING TALK

朝の心

共感する心

2015.01.21
朝の心

皆さん、おはようございます。
新約聖書のローマの信徒への手紙に次のようなフレーズがあります。「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」(ローマ12・15)。使徒パウロがキリスト教的な生活とはどのようなものかを述べている部分の一節です。この文はひとえに、人の心に共鳴する心を持つこと、共感できる心を養うことを私たちに求めています。
先ごろフランスで起こったテロ事件は、西洋諸国だけでなく全世界に強烈なメッセージを残しました。もとはといえばフランスのある出版社がイスラム教の始祖、モハメッドを面白おかしく描いた風刺画を出版したのが始まりでした。表現の自由を訴え、このテロには絶対に屈しないと言って、フランスの一部の人はイスラム教徒たちに厳しいまなざしを向けています。
しかし、表現の自由というのは、何でも自分が言いたいことを言ってもいい、書きたいことを書いてもいいということでしょうか。
皆さんは自分が大切にしているものを足で踏み壊されたら、どう思うでしょうか。表現というのは、知らず知らずのうちにある人の大切なものを踏み荒すことが出来るものなのです。相手に共感できないからこそ、平気で踏み荒すことが可能になるのかもしれません。
私は、皆さんには「人の心の痛みが分かる人間」になってほしいと思います。傷ついた人の痛みを自分の痛みとすることの出来る人になってほしいと思います。
そのためにはどうするのか。渡辺和子シスターは「自分が痛みを経験し、そこから思いやりの心を育てることにある」と言います。
私たちが味わう辛さや痛みには、同じような経験を持つ人に共感する材料を提供してくれる、大きな意味があります。そのおかげで、他人の痛みを思いやることが出来る人になろうと思ったらなれるのです。
目の前にいる人の喜びを自分の喜びとすることが出来るように、また悲しみを自分の悲しみとすることが出来るように、毎日の私たちの経験を大切にしていきたいものです。

閉じる