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MORNING TALK

朝の心

柔和な心

2016.01.25
朝の心

 ドン・ボスコは、聖フランシスコ・サレジオの精神を理想としてサレジオ会を創設しました。このサレジオの教えとは、どのようなものだったのでしょうか。 
聖フランシスコ・サレジオが特に大切にしたのは、柔和な心です。柔和のためには、まず怒らないことだと言います。主張することが正しいことであっても、指導が間違っていなくても、決して怒りながらしてはいけない、穏やかな心と平静さが大切です。サレジオは、「たとえ正当な理由があっても、激情からなされた戒めは純粋に理性からなされた戒めよりもはるかに効き目が少ないのです。人間の魂は、理性に従うことはできますが、激情や抑圧には従うことを拒みます」と諭し、次のような例えを話します。「国の支配者が平和の行列をもって国を巡回するならば名誉となり、国民は喜びますが、武装した軍隊を伴っているなら、たとえその目的が国の善のためであっても国民はそれを不快に感じます」。
では、どのようにすれば怒りを抑えられるのでしょうか。彼はそれについて、蛇は頭を差し込めば、後は全身を入れるのが簡単なように、怒りについても、初めに少しの怒りを抑えきれなければたちまちその人を支配してしまうと説明し、「できるだけ早い段階で怒りを撃退することです」と述べています。
次に、普段から柔和を蓄積することを勧めています。誰と話をするにしても、どんな行動を取るにしても、可能なかぎり丁寧におこなうようにし、甘味さえも感じる優しさで人と関わるように心がけるのです。
そして、皆さんも経験があると思いますが、怒りというのは頭ではわかっていてもなかなか抑えることができません。ですから彼も、努力した後は、神に助けを願う必要があると言います。湖の嵐を沈めたイエスの助けを願い、心に穏やかさを取り戻していただけるように(「フランシスコ・サレジオと共に歩む神へ道のり」参照)。
1月24日は聖フランシスコ・サレジオの記念日です。彼の取り次ぎを願って柔和な心を大切にしたいものです。


写真
写真は華道同好会
金丸侑樹さん(1−B)の作品

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