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MORNING TALK

朝の心

聖母の訪問

2025.05.30
朝の心

明日、5月31日はその31日は毎年「聖母の訪問」という祝日を全世界の教会でお祝いします。

ルカによる福音書の1章のエピソードです。マリアは若干12歳から16歳くらいで、天使から救い主イエスの母となるとのお告げを受けます。天使の言葉に戸惑いながらも「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」といい、マリアは自分に与えられた使命を受け入れるのでした。その後、「マリアは出かけて、急いで山里に向かい」親類のエリサベトに会いに行きます。天使のお告げの中で、子宝に恵まれないまま年を取っていたエリサベトが神の恵みによって妊娠して6カ月になっていると聞いていたのです。おそらく、そんなエリサベトのことが心配になって、身の回りのお手伝いをしに行ったのでしょう。その証拠に「マリアは、三か月ほどエリサベトのところに滞在してから、自分の家に帰った」とあります。きっと、出産のお手伝いまでして落ち着いてから家に帰ったのだと思います。

でも、思い起こしてみてください。中学生ぐらいの年齢で結婚もしていないのに妊娠したと告げられ、しかもこの世界を救う神の子を産むと言われて、落ち着いていられる子がいるでしょうか。自分のことでも精一杯なのに、大変そうな親戚のことを心配することができるでしょうか。そこが聖母マリアのすごいところ、見習いたいところなのです。

この聖母の訪問の姿は様々な聖人にインスピレーションを与え、ドン・ボスコの尊敬する聖フランシスコ・サレジオは修道院の外に出て助けを必要とする人々のために活躍するシスターたちを夢見て「聖母訪問会」という女子修道会を作りました。マリアのように心に他の人のことを心配できる隙間をいつも保てるようになりたいものです。

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