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MORNING TALK

朝の心

聖ピエール・ジョルジョ・フラッサーティ

2025.09.26
朝の心

 先週は今月聖人になったカルロ・アクティスを紹介しました。今日はカルロと一緒に聖人になったもう一人の若者、聖ピエール・ジョルジョ・フラッサーティを紹介します。

 1901年、ドン・ボスコが活躍した地域でもある北イタリアのトリノの裕福な家庭に生まれたピエールは幼いころから家の周りの貧しい人々を助けることを恐れませんでした。17歳の時、彼は身の回りの貧しい人々や病人などの手助けをするグループ、ヴィンセンシオ・ア・パウロの信心会に入会し、勉強をしながら、第一次世界大戦で負傷した兵士や孤児たちをはじめ助けを必要とする人々のために働きました。

 トリノ工科大学に進学し、炭鉱のエンジニアを目指したピエールはカトリックの学生組織カトリック・アクションに所属し、ボランティア活動を続けました。彼は自分が持っているものがいかに少なくても貧しい人を助けました。時には自分のバス代も貧しい人のために使ってしまい、走って家に帰ることもあったそうです。

 助けを必要としている人に手をさしのべ続けたピエールは、大学卒業間近に、ポリオという感染症にかかってしまいました。後にその病気は彼が世話をしていた人から感染したことがわかりましたが、死の間際までピエールの心は貧しい人のことでいっぱいでした。亡くなる前日も、彼が世話をしていた病人に薬を届けるように友人に頼んだのでした。そして、彼は1925年24歳という若さで亡くなりました。

 カルロ・アクティスにしろ、ピエールにしろ、自分ではない、また家族でもない人々のためにどうしてそんなに一生懸命になれたのか、どんな希望を胸に抱いていたのでしょうか。もちろん「なんでもっと長生きできなかったんだろう」という気持ちもないわけではないのですが、自分の人生を大胆に全速力で走り切った2人に清々しさを感じます。これが自分の使命を見つけて一生懸命生きた人、聖人なのだと思います。人生が長くても短くても、自分の使命が見つけられたら幸せなのではないでしょうか。

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