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MORNING TALK

朝の心

聖フランシスコ・サレジオ

2008.01.28
朝の心

1月24日に、カトリック教会は聖フランシスコ・サレジオの日としてお祝いをします。サレジオ会の名前はここから取られています。サレジオ会の創立者ヨハネ・ボスコ神父(通称ドン・ボスコ)は、日本の幕末と同じような混乱した状況だった19世紀のイタリアで、特に貧しい青少年の教育に力を入れた人です。彼の人生に一番大きな影響を与えた人物が聖フランシスコ・サレジオで、修道会の正式名称に自分の名前をメインに持ってこないで、サレジオ修道会と名づけました。
この聖フランシスコ・サレジオは宗教革命後のスイスのジュネーブに、司教として派遣されました。当時のジュネーブは熱狂的なカルバン派のキリスト教の町でした。ここに反対の立場にあるローマ・カトリック教会の司教としてやって来たのです。いろいろな形の迫害があったかもしれません。しかし、彼の葬儀の時、町の大半の人が葬儀に参列し、彼の死を悲しみました。当時の司教としては珍しいほど気軽に人に接する人物でした。敵、味方という区別もなく、出会う人を大切にした人です。分かりやすい話をし、どんな人をも受け入れ、出会った人自身が「自分は大切にされている」と感じるような接し方をした人です。司教と言う高い身分を持っていましたが、それを表に出さず、気さくなおじさんとして生涯を終えました。
ドン・ボスコはこういう人柄や人生を学び、自分の生きる糧にしました。そして、自分の学校に集まる教職員や生徒にも、自分と同じように、人を受け入れ、「自分は大切にされている」と感じるような人との接し方を引き継ぐことを願い、サレジアンという名を付けたのです。わたしたちの国には「一期一会」という言葉がありますが、この言葉のように人をそして時間を大切にしてほしいと願っています。

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