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MORNING TALK

朝の心

帽子と猿

2013.10.04
朝の心

今朝は、ドン・ボスコが生徒たちにした小さな話を紹介したいと思います。

ある時に、一人の商人が帽子を売りながら町から町へ旅を続けていました。帽子は箱に入れてかついでいます。疲れた足を引きずりながら歩いています。ある大きな木の下まで来ると、ひと休みすることにして、木に登りました。枝の間に帽子の箱を置き、気にいった一つの帽子をかぶって、太い枝の上で居眠りを始めました。すやすやと気持ちよく何時間か眠って、目を覚ましました。すると、商人はびっくりしました。箱の中にたくさんあったはずの帽子が一つもないではありませんか。そして、まわりを見回した商人は、さらに驚きました。あちらの枝にもこちらの枝にも何十匹もの猿がいたのです。そのうえ、商人が帽子をかぶっているのをみたので、猿は、一匹残らず、商人の箱から帽子を取り出しかぶっています。カンカンに怒った商人は、やっきになって帽子を「返せ!返せ!」と叫ぶのですが、木の上では猿にかなうはずがありません。ついに腹が立った商人は、自分がかぶっていた帽子を地面に投げて捨ててしまったのです。ところが、これを見ていた猿も、いっせいに商人の真似をして、帽子を取り、地面に投げ捨てたので、思わぬところで帽子は、また商人のもとに戻ってきたのでした。
 
皆さんは、「なんだぁ、子供っぽい話だ」と思うかも知れません。でも、大切な教訓を私たちに与えてくれます。すなわち、他人に良い行いをさせ、善に導くのには、言葉よりも立派な行いが必要なのです。私たちも行いをもって他人の模範となるように努めましょう。
 
Cam on . Chao!!!

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