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MORNING TALK

朝の心

目の中の丸太

2015.12.01
朝の心

皆さん、おはようございます。
先日、中学生の宗教の時間、いつも生徒に「聖書を必ず持ってきなさい」と言っている私が、教室に自分の聖書を持っていくのを忘れてしまいました。気付いた時にはすでに授業開始のチャイムが鳴り、生徒の皆さんは黙想しています。もう取りに行くことはできませんでした。授業の中では、一番初めに聖書の一節を読ませることになっていました。恥ずかしい事ですが仕方がないので、自分が聖書を忘れたことを言って、生徒には聖書の該当箇所を開けて読んでもらいました。ありがたいことに、「あ〜、先生、聖書、忘れたんですか〜!?」とヤジを飛ばす人はいませんでした。優しい生徒たちでした。
私たちは、とかく自分を正しい者のように思い、他の人に自分の正しさを押し付けたりすることがあります。ある時は、それぞれの主張がぶつかり合い、トラブルになることもあります。そうなればお互いの意地の張り合いです。しかも、その場だけ収まらず、ネット上で罵倒を繰り返して泥沼化することもありますね。その人たちは、他の人から指摘されない限り、自分の間違いを認めることはしないでしょう。
聖書の中で、イエスが「自分の目の中の丸太に気がつかないのに、よくも他人の目の中にあるおがくずをとらせてくれなどと言えるものだ」と言っている場面があります。人の犯したミスや人のあら捜しばかりをする人こそ、実は自分のことが見えていないのかもしれません。または自分のことを見ようとしないのでしょう。等身大の自分、かっこいいところもかっこ悪いところもそのままを受け入れられる人は、自分の間違いを素直に認められる人です。「すみません」と言える人です。そして、その人は他の人の間違いをゆるせる、心の広い人です。
皆さんは、自分の目の中にある丸太に気づくことができますか?

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