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MORNING TALK

朝の心

イヌイットの知恵

2016.06.10
朝の心

 カナダやグリーンランドの北部など北極圏に住むイヌイットは,100年くらい前までは氷の家に住み,犬ぞりで移動し,アザラシなどの動物の肉を食べるという伝統的な生活をしていました。今では,その生活もだんだんと変わってきているようですが,極寒の地でずっと暮らし続けてきたイヌイットには,生きるためのさまざまな習慣や知恵が伝えられています。
その中の1つとしてこんなことが言われています。イヌイットには口にしない言葉がある。それは「がんばろう」という言葉である。なぜイヌイットは「がんばろう」と言わないのか。それは,筋肉が硬直してしまうからだそうです。氷河や雪渓などに形成された深い割れ目クレバスを飛び越えるとき,がんばると飛び越えられないことがあるのだそうです。そこで,イヌイットは「がんばれ」と言わずに,冗談を言い合って笑って,リラックスしてから飛ぶのだそうです。
さて,今週末に中体連がありますが,先日の朝の心で話したように,特に3年生は最高のパフォーマンスをするためにも,自分をこれまで支えてくれた人への感謝の心を大切にしてほしいと思います。また,日本にはそんな文化がないので試合中に「がんばれ!」と言わないようにすることは逆効果になってしまうかもしれませんが,みんなが緊張でガチガチになっているときには,冗談を言い合ったりしながらリラックスして,悔いのない試合をしてほしいと思います。そして試合後には,家族,仲間,先生,応援してくれた人たちに「ありがとう」と伝えられたら素晴らしいですね。

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