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MORNING TALK

朝の心

お守りみつけた

2017.07.06
朝の心

 新聞に18歳の高校生が次のような投稿をしていました(2016年12月4日付朝日新聞)。

「グラウンドに落ちていたごみを見て、野球部の先輩が言った。"お守りみつけた"。そしてためらいなくごみを拾い、ポケットに入れた。

 私は"なんでお守りなんですか"と聞いた。先輩は"ふつう、人は好んでごみを拾わない。でも誰も見ていないところで、人が進んでやらないことを率先してやれば、神様が見ていてくれて、きっと味方についてくれる"という。"それに社会貢献にもなるし"。

 私もその日から、部活動や登下校の時にごみを拾うようなった。拾うときに"お守り"と言うので、やがて部全体がごみを拾うようになった。チームの成績もよくなった。部活動最後の県の大会では、準優勝という結果に。これからも"お守り"という言葉を忘れないようにしてゆきたい。」

 日本に株式会社という考えを持ち込み、「日本経済の父」と言われた渋沢栄一に、三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎が「私たち二人が組めば日本経済を牛耳ることができる」と持ちかけたことがあります。しかし渋沢は、「利益は独占すべきではなく、広く分配すべきである」と言ってあっさり断りました。お金に困っている人の特徴は「常に自分の都合だけを考えている人」ということに気付いていたのです。そして、自分は自分のためだけではなく、社会のため、他人のために存在しているのだと考えていたのです。実際 彼は、500以上の企業の設立に関わりながら、600以上もの社会事業に携わりました。

 神社のご神体が鏡なのは「この世界はすべて逆であることを教えるためである」と、本で読んだことがあります。鏡に映すと右と左が逆になるように、神社ではお願いをしに来る人の願いが叶うのではなく、カミサマの願いを聞いてくれる人の願いが叶うとされているそうです(『常識を疑うことから始めよう』参照)。

 私たちは、つい目先の損得にとらわれてしまいがちです。しかし大切なのは、長く広く、そして深い視点を持って行動することだと思います。言い換えれば、隠れたところを見ていらっしゃる「神の目」を忘れずに、日頃から行動したいものです。空の鳥、野の花にさえ天の父は目をとめ、どんな罪人でも立ち帰ってくることを望んでおられるのが神なら、ましてや人のため、社会のための善い行いが神の心に届かないはずがないからです。

写真:華道同好会・金丸侑樹さん(2-C)kokoro.jpg

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