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MORNING TALK

朝の心

メイク・ア・ウィッシュ

2018.11.20
朝の心

明日(今日)は慰霊祭があります。亡くなった方々の永遠の安息とそのご遺族のために祈ると共に、私たち自身も死を通して「いのち」を考える機会です。今年の慰霊祭では、「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」という組織の事務局長鈴木朋子さんが講演してくださいます。そこで今朝は、「メイク・ア・ウィッシュ」の活動について紹介します。

 それは一つのエピソードからスタートしました。アメリカのアリゾナ州にクリスという7歳の少年がいました。彼の夢は警察官になることでしたが、白血病にかかり学校にも行けなくなりました。

 クリス少年の夢を聞いた地元の警察官たちは、その夢をなんとか叶えてあげようと、本物そっくりの小さな制服、ヘルメット、そしてバッジを用意しました。彼を名誉警察官に任命したのです。制服に身を包んだクリスは警察官としての宣誓をし、駐車違反を取り締ったり、ヘリコプターに乗って空から監視したり、張り切って仕事をしました。最後にミニチュアのバイクをプレゼントされ、大喜びで夢のような一日を過ごしました。クリスが帰らぬ人になったのは、その五日後のことでした。彼の死を悲しんだ警察官たちは、一日だけでも仲間だった少年のために、白バイ先導で名誉警察官のための葬儀を行いました。

クリスの夢の実現に関わった人たちは考えました。他にも夢を持ちながら病気と闘っている子どもたちが大勢いる。その夢を叶えることができれば、クリスが大喜びしたように、とびっきりの笑顔で幸せを感じてくれるに違いないと。こうして「メイク・ア・ウィッシュ」の活動が始まったのです。今では世界中に広がり、日本でも1992年にその活動がスタートしました(「夢がかなう日 その時輝いた7人の子どもたち」参照)。

 先日、来校されたフェルンデス総長は、夢を持つことの大切さを話してくださいました。なぜなら人は、夢を持つと輝くことができるからです。そしてそれは、生きる力へと力強く繋がるからです。「メイク・ア・ウィッシュ」は難病の子どもたちの夢を叶えるために、その家族と力を合わせ、かけがえのない体験を実現させるべく活動しています。それが明日への生きる力になればという願いを込めて!

今回の慰霊祭でお話ししてくださるのは、その日本での事務局長さんです。夢を持つことがどんなに大切なことか、そしてそれによって見えてくる光が、どれだけ大きな生きる力を与えてくれることか。皆さんの夢は何ですか?―夢の実現に向かっていく自分を想像しながら、しっかりとお話に耳を傾けてほしいと思います。

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