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MORNING TALK

朝の心

わたしたちの家である地球

2019.09.26
朝の心

先日、9月1日の日曜日、カトリック教会ではこの日を「被造物を大切にする世界祈願日」という特別な日としました。「被造物」とは、神様によって作られたものという意味です。旧約聖書によると、この世に存在するすべてのもの、山や川、空や海、生きとし生けるすべての生物は、人間を含めて神様によって創造されたものです。そして人間がそれらを管理するように定められています。

ただ、このところ、環境汚染やごみ問題など、神様から与えられた「被造物を大切にすること」をないがしろにしてきた付けが、わたしたちにも見えてきています。

弱い立場の人々に目を向けているフランシスコ教皇は、次のように警告しています。「実際、環境と社会の悪化は、地球上のもっとも弱い人々に影響します。・・・水質汚染は、ボトル詰めの飲料水を買えない貧しい人々にとくに影響を及ぼします。そして、海面上昇は、移住する場所のない沿岸地域の貧しい住民に影響を及ぼします。」

最近、プラスチックゴミの問題がクローズアップされていますね。日本ではどうやって処理しているかご存知ですか?再利用されるものも一部ありますが、焼却されるものが多いといいます。それだけではなく、処理にコストがかかるということで、中国やマレーシアなど発展途上国に輸出され、その量はアメリカに次いで2番目とも言われます。処理しきれないプラゴミが海に流れ、それが深刻な海洋汚染につながっているのはご存知の通りです。それに対し、途上国各国では「私たちは先進国のゴミ箱ではない!」と反発が起こっています。

校長先生の洗礼名であるアシジの聖フランシスコは、地上のすべてのものを「兄弟姉妹」と呼びました。兄弟である太陽、姉妹なる月、兄弟である木々、姉妹である水。私たちはこの兄弟姉妹を守らねばなりません。

2学期に入り、新しく生活を送り始めている私たちは、生活から出されるものについても見直してみたいと思います。そして互いに知恵を出し合って、「私たちたちの家であるこの地球」を、富んでいる人にとっても貧しい人にとっても、ともに住みやすいものにしていきましょう。

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