「Moved by Hope　希望につき動かされて」

皆さんもご存じの通り、これは今年度の日向学院の、そして世界のサレジオ家族全体の目標となる言葉です。コロナ禍で世界中の人々が苦しんでいるそんな今だからこそ、希望を信じて前を向いて進んでいこう、サレジオ会の総長様のメッセージには、そんな力が宿っている感じがします。しかし、本当に苦しいとき、つらいときには、前を向こうにも自分を動かしてくれる希望が全く感じられないこともあります。それでも前を向くにはどうしたらよいのでしょうか。

希望という言葉を聞くと、わたしは、やなせたかしさんの１つの詩を思い出します。それはこんな詩です。

絶望のとなりに

だれかが

そっと腰かけた

絶望は

となりのひとに聞いた

「あなたはいったい誰ですか」

となりのひとはほほえんだ

「私の名前は

希望です」

人は、どんなときにでも希望を信じて自分を奮い立たせられるほど強くはありません。だからこそ、周りをよく見て、苦しんでいる人がいたらそっと隣に座ってあげられるような人になりたいと思います。お互いにそんな優しさを持つことができたら、わたしたちはお互いに支え合いながら、希望につき動かされて前に進むことができるのではないかと思います。