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MORNING TALK

朝の心

取り除くべきもの

2021.07.26
朝の心

前回、「ぜい肉は体の必要な部分でしょうか」という話をしましたら、ある一年生から「ぜい肉って何ですか」と質問されました。余計な肉のことですね。例えば脂肪は体温を維持するためにある程度必要なものですが、ありすぎるとインスリンを効きにくくし糖尿病になったり、高血圧などの原因となるといわれています。「過ぎたるは及ばざるがごとし」というように必要以上にあると害になるもの、また、そもそも害となるものなどは私たちの体から、私たちの生活から取り除いていかなければなりません。

ドン・ボスコもそのことについて「腐ったリンゴはすぐに取り除かなければならない」と、かなり厳しいことを言っています。

箱の中のリンゴの一つが腐ってしまって、それを取り除かずにそのままにしているとほかのリンゴも腐らせてしまう。リンゴは貴重なものだが、ひとたび腐ってしまえば、他のリンゴにとって害となってしまう。ドン・ボスコは「ひとつの悪いリンゴは、他のよいリンゴすべてを台無しにしてしまう可能性がある。だから取り除かれなければならない」とよく言っていたようです。

さて、私たちの生活をふりかえってみましょう。案外ぼーっとYouTubeを見たりチャットをしたりする時間は長くなってはいないでしょうか。そういう時間が全く必要ないとは言いません。気分転換になるなど有益なものです。しかし、もし本来、一番大切にしなければならないことをおろそかにさせてしまっているものがあれば、例えば、趣味の時間が勉強に集中するのを妨げたり、睡眠時間を削らせたりしているのであれば、早く手を打たねばなりません。さもないと、それらはいずれ私たちの生活を壊し、私たち自身を腐らせていくことになるのです。

イエスも天の国に入るために、右の眼があなたをつまずかせるなら、えぐりだして捨ててしまえ、全身が地獄へ落ちるよりは、体の一部を失う方がましだ(マタイ5:29)と教えています。

※G. B. LEMOYNE, S.D.B. The Biographical Memoirs of Saint John Bosco, Vol. IV, p. 397.

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