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MORNING TALK

朝の心

パラリンピックの精神

2021.09.02
朝の心

 「スリーアギトス」という言葉を聞いたことがありますか?ひらがなの「し」のような赤青緑の曲線が流れるように少しずつ角度を変えて並べられているパラリンピックのシンボルマークです。アギトとはラテン語で「私は動く」という意味で、困難なことがあってもあきらめずに、限界に挑戦し続けるパラリンピアンを表現しているということです。

 今、パラリンピックが東京で行われていますので、テレビで競技をみた皆さんも多いと思います。生まれつき、または病気や事故によって背負うことになった困難をどのような形で受け入れて、生きているのか、そして競技に励んでいるのか、それぞれの選手にストーリーがあると思います。私はここ数年「障がい」をどのようにとらえて、語ることができるのか悩んでいます。でも、パラリンピックでの選手たちの躍動を見ますと、そんな悩みがふっとぶくらいのすがすがしさを感じます。

 日本パラリンピック委員会のホームページはパラリンピックの意義を次のように説明しています。「様々な障がいのあるアスリートたちが創意工夫を凝らして限界に挑むパラリンピックは、多様性を認め、誰もが個性や能力を発揮し活躍できる公正な機会が与えられている場です。すなわち、共生社会を具現化するための重要なヒントが詰まっている大会です。また、社会の中にあるバリアを減らしていくことの必要性や、発想の転換が必要であることにも気づかせてくれます。」

 「違い」を受け入れ、共に生きていく社会へ。そのために障害となっているバリアを取り除いていくことが大切ですが、階段などの外的なバリアよりも、「かわいそうだ」となにか見下したり遠ざけたりする傾向など自分の中により多くのバリアがあるように感じます。外見や性別、能力の違いにかかわらず、一人一人を大切にし、協力していける社会を作っていくために、自分の心の中にあるバリアを取り除く、発想の転換が求められています。

※参照「パラリンピックとは」日本パラリンピック委員会(https://www.jsad.or.jp/paralympic/what/index.html)

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